新しいニキビ治療の薬「ベピオウォッシュゲル」

当院でのニキビ治療を、下の図にまとめました。

① 基本となるスキンケア
1日2回の洗顔は、ずっと続けます。
② 薬物療法
・アクネ菌に対する抗菌剤(塗り薬、飲み薬)
  赤ニキビを抗生剤で治療します。
・毛穴のつまりを改善するコメド治療薬(塗り薬)
  赤ニキビが消えても、維持療法で毛穴のつまりを予防します。

今回は、薬物療法のうちの、コメド治療薬のお話です。
現在、毛穴のつまりを改善する塗り薬には、過酸化ベンゾイル(BPO)とアダパレンの2系列があります。

また、効果を強めるために、両方の成分が入ったエピデュオゲルもあります。

アダパレン系は、妊娠・授乳中は使えないので、妊娠の可能性のある方には、BPO系を使っていただきます。
BPO系の欠点として、①皮膚刺激症状のリスク、②髪や衣服の脱色リスク(漂白剤をかけたような色落ち)があります。
この2つの欠点を軽減したBPO系の塗り薬が、‘ベピオウォッシュゲル’です。
塗って5~15分後に洗い流す(ショートコンタクトセラピー)ので、皮膚への刺激が減り、衣服についても色落ちしないようになります。

ただ、強いかゆみ・赤みが出た場合は、アレルギー性のかぶれのことを考え、主治医に相談してください。また、洗い残しがあると、タオルが脱色するので、15秒以上の流水による洗顔をお願いしています。

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